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八月の黒川と荘内大祭黒川能奉納


(1)



8月半ば、色々学ばせて頂くために、
少し長めに鶴岡市に滞在しました。

以下、(R)はリコーのGR Digital、(N)はニコンD700で撮影。







(R)到着してすぐに黒川に向かうため、バスを待っていると、
最初に到着したのは羽黒行きのバス。

修行目的らしき人々の姿が多かったです。








(N)黒川に到着し、
お邪魔したのは椿出地区にある上座太夫さんの御宅。

滞在期間のうち8日間、舞と謡を教えて頂きました。

お邪魔してまずびっくりしたのが
赤ちゃんの存在!

名前は斗翔(とわ)くんで、4月の終わりにご誕生とのこと。
おめでとうございますー!




(R↑)お父さんと斗翔くん。
(N→)お母さんと斗翔くん。ルネサンスの聖母子像を
    現代日本風にしたみたい。



お父さん・お母さんも新しい命の誕生を喜んでいると思うけど(当然!)、
それ以上に喜んでいるように見えたのが、太夫さん!



(←N)おじいちゃんと斗翔くん。二人ともご機嫌。

(↑N)可愛いお孫さんと一緒なら、めちゃ暑い日中の
    お散歩も率先して行きたくなりますね!




筆者が見ていた限りでは、斗翔くんはほとんどグズることがなく、
ご機嫌なことが多い。

初めて会った筆者にも微笑んでくれます。
可愛い笑顔を見ると、こちらも笑顔になります。







(N)太夫さんも幸せそう。








(N)初めての内孫さんですものね!



(R)赤ちゃんパワーは偉大です。

新しい命のパワーというべきかな。

いるだけで、周囲が明るくなり、
皆を笑顔にしてくれる。

未来にたくさんの可能性を秘めた
小さな存在。




毎日のように太夫さんの謡を聞いて育てば、
良い音感も身について、
良い黒川能の役者さんになることでしょう。

将来が楽しみ!

さて、謡 & 舞のレッスンについては、
特に舞は、最初の3日間で絶望的な気持ちに。

筆者は幼稚園の頃から小学校6年生の途中まで、
週に2回バレエを習っていて、
この年頃に身につけたものというのは骨の髄まで?染み込んでいるようで、
左右のつま先も、どうもバレエ開きになってしまう。

更に普段はガシガシと大股で歩くガサツな人間。

そうした初歩的な身体的困難を筆頭に、
加齢による記憶障害と、
何よりも悪いのは、太夫さんにも指摘された通り、
なんでも頭で理解しようとすることから生じる障害。

太夫さんに、「子供を教えるように教えて下さい」とお願いしておきながら、
こんな頭デッカチで可愛げのない子供などいるはずがない!
…と我ながら思い、自己嫌悪。

謡の方も、
筆者が幼少時から骨の髄まで親しんできた
西洋のクラシック音楽とは異質のもの。

声楽をやっていたので声量だけは結構あるのだけれど、
微妙な音の高低のつけ方は、極めて難しい。
こういう音や節回しの感覚は、
時間をかけて、数をこなして、身につけるしかないんだろうなぁ…。

…そんなこんなで、自己嫌悪と戦いながら練習する日々。

そんな修行の中休みとなったのが、
8月14日、荘内神社での下座による黒川能奉納。

以下の写真はすべて(N)です。



広い公園の一角を占める荘内神社。
酒井家の殿様方を祀る神社です。
8月15日が神社のお祭りの日で、14日はその前夜祭。



黒川能は、酒井家の庇護で多いに発展したため、
この荘内神社での演能では、式三番の後に行われる脇能で、
能役者として成人(?)に達したと見なされる役者さんが、
酒井家の庇護に感謝して特別の拝礼を行います。

その拝礼の所作を「カラミ」といいます。

筆者は今まで数回上座のカラミは見学してきましたが、
下座の役者さんによるカラミを見学するのは、
2012年5月の例大祭に続き、これが2回目。







2時前には会場に到着。
上座太夫さんの謡を録音したものを聞きながら座っていると、
やがて一人、二人と下座の役者さんが。

その多くの方々が、上の写真のように、きちんとお参りをしていくのです。
その日の演能がうまくいくことを祈念して、でしょうか。
見ているこちらも清々しい気持ちになりました。



夕方から始まります。最初は式三番。
上座の太夫さんが後見をつとめられていました。
「翁」は下座の太夫さん。



「三番叟」は清和政俊氏。
演能前に拝見した時は、足を痛そうにしていらしたけれど、
舞台ではそんな様子を見せることもなく。
(でも、どうぞお大事にして下さいね。)







望遠レンズを持ってくれば良かった、と後悔する筆者。

式三番の後は、『高砂』。








今回カラミを行ったのは春日神社の神職さんでもある
遠藤重和氏。

上の写真はその所作が終わった後。

『高砂』の後は狂言の『蟹山伏』、そして最後が『大瓶猩々』でしたが、
残念ながら、暗すぎて全く写真になりませんでした。

「水焔の能」のときはカメラ&レンズの調子が悪く、
撮影に関しては悔しい思いをしましたが、
今回も、違う意味で悔しい。。。

カメラは新しい子・ニコちゃん4世を連れて行きました。
ニコ4世は、暗いところでも威力を発揮するということで、
「デカいデジ一眼を買うのはこれが最後!」という気持ちで購入したのですが、
そのニコ4世をもってしても、
夜の荘内神社の演能は撮れませんでした…(涙)。

この日は日が落ちると涼しく、肌寒いくらいでした。
しかし、日中、日の照っている時は殺人的な暑さ。

下座の皆さん、お疲れ様でした!



次のページでは、8月の滞在中に撮ったあれこれの写真をご紹介。






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作成日: 2012年8月24・26日