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王祇祭 と その前後

(2012)



その1



北日本各地で記録的な大雪となる中、今年の王祇祭を見学。







こちらは上座の当屋となる、椿出の斎藤利雄氏の御宅。

12月の綱ぶちの際にもお邪魔したが、
その時に比べると、ガランとした感じ。

それもそのはず、
当屋の舞台を入れるために、不要な壁は取り除かれ、
柱だけになっているので。







筆者が奉納に伺ったときには、
下座のもと笛方さんもいらしていた。
写真左が当人の利雄さん。

翌日は上区公民館にて、上座のさらいを見学。







上は当屋で大地踏を行う斎藤志(のぞみ)くん。

「たくさんの人の前で大地踏するの、どう?」と聞くと、
「緊張する〜」と応えてくれたけれど、
実際には全然その様子はない。
(あるいは緊張を内に秘めているのかもしれない…?)







こちらは2月2日、神社で大地踏を行う予定の斎藤大輝くん。
小さなお顔につぶらなオメメがとっても可愛い子。

この日は当屋で餅つきもあるので、
脇能の途中で公民館を失礼し、当屋へ急ぐ。

…といっても、途中で晴れ間が出ると
それはそれはゴージャスな、美しい雪景色となるので、
つい立ち止まってはシャッターを切る。

写真を撮るとき以外はできるだけ走ったつもりだが、
雪に足を取られてそんなに進まない。

ようやく当屋にたどりつくと…







餅つきは終わっていた。
ショック。

中では最後につかれた餅を丸餅にしているところだった。







餅を適量に分ける役目は、
昨年に続いて世帯持ち役を担当している秋山嵩義氏。

昨年のページでもご紹介した通り、
この祭りはたくさんの準備を経てやっと可能となる。
世帯持ちさんは、2月1日の当屋のために、
必要なことをすべてを把握し、
かつ適確に判断・実行していける御方でなければならない。
そしてもちろん、
村の人の信頼の篤い御方でなければならない。

責任重大な任務を2年連続でお引き受けになるなんて。

しかも嵩義さんは、今年から、
2月2日の神社の舞台を取り巻く「めぐりの大人衆」に加わる御方。
けれども世帯持ちの仕事を完遂するために、
初めてのめぐりに息子さんを代わりに座らせると伝え聞いた。

当屋がうまくいくために万事を尽くすというお姿に、感服です。






出来上がったお餅たち。

この中の一つは筆者が丸くしたもののはず。
丸くするのにあんなに高度な技術が必要だとは、知らなかった。
お恥ずかしい。


こうしてお餅がひと段落したので、再び公民館へ。







晴れ間が出ると、白と水色のコントラストが美しい。
庄内の雪はサラサラしていて、
東京で時折降るベタッとした感じの雪とはエライ違い。
こんな雪の上にダイビングしたら
気持ちいいだろうなあ〜…







公民館に戻ると、皆さん昼食後の休憩中。







しばらくして、練習再開。
上は『羽衣』のワキの漁夫・白竜とワキツレ
白竜(写真右)は渡部勇太氏、
ワキツレの二人の小さい漁夫は、釼持龍星くんと秋山愛輝くん。




さて、こちらはさらいの翌日、
1月30日。

祭りの準備の総仕上げの日と
いってもいいだろう。

煎じ場でも着々と準備が進行。

手前の、後姿の御方は
釼持博氏。

「めぐりの大人衆」のお一人で、
数年後にはご自身も当屋当人と
なられる御方だが、
熱心に、献身的に、
当屋の準備に励まれていた。







化粧棚に使う竹にクルクル縄を巻いていく。



「まくら」と呼ばれるもの。 みざらいを作る博さん。







縄を巻いた二本の竹は上の写真のように、
神棚下に取り付けられる。
直接柱にあたらないよう、「まくら」をクッションに。








男性の世帯持ちさん達。
左が斎藤勝彦氏、右が、上でもご紹介した秋山嵩義氏。








当屋にやって来た王祇様を休め、
当人と王祇守・提灯持ち・棚上がりの少年達が座る空間。

恐らく大工さんである嵩義さんがお手作りされたのだろう、
ちょっとした舞台のように、10cmほどの高さをつけ、
断熱材を敷き、その上に畳。
これなら一晩快適に過ごせそう。







こちらは切りあえを作る女性陣。






タンタンタンタン…とまな板をたたく包丁の音が響く。

この後お昼を食べ、茶の間に舞台を入れ…
そうこうするうちに3時をまわり、当人達はお宮へ。

筆者も後を追う。

バタバタと走りながら歩いていると、
「あー、写真撮りに来てた人だー!」…という声。








おお!なんと!義経と漁夫がこんなところに!

天真爛漫な笑顔を有難う!
筆者の顔を覚えてくれて有難う!
当屋の舞台、頑張って!







神社に到着すると、
若者達は2月2日の神事のために雪掻きして道作り。


神社の中では、なごやかに酒比べ。







(↑)上座の当人と、今年酒上げのお二方と…

(↓)下座の当人と、今年酒上げのお二方。








(↓)燗酒を提供する場。

提供する御方も適度に楽しみつつ。







この神社で頂く燗にした酒は、
ジーンと身に沁みる旨さ。
寒さで冷え切っている身には尚更ありがたい。




次のページでは、王祇祭当日の様子をご紹介します。



作成日:2012年2月10-11日

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