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王祇祭 と その前後

(2011)



その3

(1月28日〜29日)





 自分の仕事は絶対に27日夜で終わらせて、
 28日に郵送し、スッキリとした気持ちで
 29日を迎えようと誓った筆者。

(←)これらを夜の仕事の友とし、頑張った。

 27日夜、予定通りノルマを達成。
 バンザ〜イ!



翌28日、よろこび勇んで郵便局に行き、
封筒を送り出すと、無性にとち餅が食べたくなり、
「いなばや」さんへ、ゴー!

当屋の皆にもお土産を買って行こう〜♪

…ところが残念なことにとち餅は3つしかなかった。
15個ほど「大人買い」?するつもりだったので、
とち餅以外のものも物色していると…
ショーケースの右手の窓に、見知ったお顔が。







以前から撮らせて頂きたいと思っていた、
上座の太鼓方さん・秋山悟さんのお仕事姿!

ちょうどミニ・カメラがポケットに入っていたので撮らせて頂いた。

太鼓と向き合っている時とは、また違った一面。

大量の卵を割っているところを見ると、
これから洋菓子を作るのかな…?

お邪魔しました。
これからもどうぞ美味しいとち餅を作り続けて下さいの!





そうして29日、さらいと餅つきの日を迎えた。



最初のページでもご紹介した、
大地子の一人、遠藤絆君。
23日の大地あわせでも上手に出来ていたが、
この日はまさに、パーフェクト!!
うしろで見守るおじいちゃんも、安心して
見ていられたことだろう。



こちらは筆者が毎朝追っかけをしている釼持颯琉くん。

…あれ?練習では出来ていたのに、
忘れてしまったみたい。
どうしちゃったの〜?
…とカメラを構えつつ目が丸くなる筆者。




とりあえず、終了。

どうやらこの日、颯琉くんは、緊張の糸がプツッと切れたらしい。
翌朝の練習では「もう飽きた!」と。

「もうあと少しだ」と、なだめる先生(孝文さん)と家族。

しかし本人はぶ然として、「もう飽きた!」を繰り返す。

颯琉くん、飽きてもいいけど、
飽きるのは2月2日の舞台が終わってからにしようね〜!


…大地踏のあとは、脇能『絵馬』が続く。







(↑)脇能のワキを勤める少年達。







(↑)こちらは間狂言の鬼達。



  



そして後半、後シテの天照大神の役は、
当人のお孫さんである釼持一行氏。

右上の逆光の写真は、日の光を背負って、
まさにアマテラスのイメージ!

…余談だが、最近筆者は伊勢神宮との関連で
アマテラス関係の本を数冊読んだ。

神道におけるバチカン的存在である伊勢神宮に祀られている、
素性正しき神の中の神というイメージのアマテラスだが、
どうやらもともとは「女神」ではなかったらしい。

今ではすっかり、『絵馬』に見られるような
美しい女神というイメージなのに。

背の高い一行さんは、見映えのする女神だなぁ!







『絵馬』の見せ場の一つ、
天鈿女命と手力雄命を演じる少年達の神楽。







天の岩戸からアマテラスが出てくるところを再現。


…脇能のリハーサルのあと、
筆者は大急ぎで当人宅に戻る。



今日は祭り前の、最後の餅つきの日。

(→)やってます、やってます!
どうやら最終ラウンドに間に合ったみたい。
重そうな杵を持っているのは当人のご親戚、鈴木正衛氏。



男衆たちが交互に杵を持ち、歌に合わせて餅をつく。







なめらかに出来上がった餅は手ばやく室内に運ばれ、
丸餅になる。







当人の松雄さんはもちろん、
筆耕者の三浦さんまで餅押しに参加している。

写真手前右が、「あっくんパパ」・世帯持ちの嵩義さん。

口から出ている糸は、餅を適量で千切るためのもの。
餅のまわりにクルッと糸を巻きつけて、千切るのである。
その手つきの鮮やかなこと!

あっくんパパのご職業は大工さんだが、何でも出来そうな御方である。

同じく写真手前左、後姿になってしまっているが、
こちらはもうお一人の世帯持ちである、遠藤幸男氏。

下の写真でお顔が見られる。写真右端(↓)。







上の写真は、お母さん達が
ついたばかりでなめらか・フワフワの餅で納豆餅を作り、
希望者に渡しているところ。

お母さん達から離れたところにいる希望者には、
写真のように「それっ」。

このお餅を投げているお母さんの顔、
生き生きと良い表情で、筆者のお気に入り。

筆者も納豆餅、頂きました。
美味しい〜







丸餅になって整列しているところ。


お餅とお昼をご馳走になって、再びさらいの会場である公民館へ。

『羽衣』が始まった。







(↑)小さい子の立ち位置を教えているのは太夫さん。 

(↓)羽衣を返してもらった天人。天人役は遠藤洋一氏。







三番目の『羽衣』に続き、四番目の『道成寺』。







鐘の中にいる(リハーサルでは鐘はない)
シテ・釼持喜美雄氏を取り囲む僧は、
謡本を見ているのが渡部千春氏、中央がその息子さんの元生氏、
そして左の子は斎藤拓道くん。

本番では、謡本を見ている千春パパに代わって、
元生氏のお兄さんである勇太氏が登場予定。

そうして最後が…







釼持博行氏による『猩々』。

二番目が抜けているけれど、二番目は『八島』。
見所満載のプログラムである。

こうしてさらいも終わり、テーブルが出され…







皆でアルコールを飲みつつ豆腐を食す。







お疲れ様でした〜!







その後、当屋において、当屋使いの練習。
先ほど酒の精・猩々になっていた博行さんが、普通の人に戻って指導。







既に疲れ果てて、眠っておられる方々も…。

ホント、お疲れ様です。

筆者は過去の王祇祭では、
大抵このさらいの日に合わせて黒川に来ていた。

準備のステップを一つ一つ見たいと思っても、
なかなか都合もつかず、
それに、たとえ都合がついたとしても、
今回のようにずっと黒川の中にいるのと、
鶴岡駅前の宿と黒川を毎日往復するのでは訳が違う。

そういう意味では、
今回こうして黒川の中にいられたこと、
そして当屋さんのお膝もとで
自分も手伝いながら祭りの準備を見させて頂いたことは、
非常に貴重な経験であった。

当人とそのご親戚、そして世帯持ちさん達に、
深く感謝している。

(…まだ続きます!)





次のページでは、王祇祭直前の1月30日・31日の様子をご紹介します。



作成日:2011年2月23日

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