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王祇祭 と その前後

(2011)



その1

(1月21日〜23日)



今年もやってきました、王祇祭!

ここ数年、わりと穏やかな、雪の少ない冬が続いていたが、
2011年は本来の(?)冬に戻ったみたいに、
ひたすら降り続ける雪の日々…。







筆者が黒川に到着したときは、上の写真のような感じ。

黒川入りする数日前に、
黒川の御方から「スゴイ雪だ」と聞いていたので、
それなりの覚悟はしてきたつもりだったが…

出発する前、東京は連日素晴らしい晴天。
そんな中、一人、ゴム長靴を履いて
電車に乗るのは恥ずかしかったが…でも、履いてきて正解。

上の写真は、今年の上座当屋さんのご自宅で、
筆者は今回2週間以上、こちらに滞在させて頂いた。



 筆者が黒川入りしたのは1月21日。
 この日から豆腐を焼き始めるということで、見に行くと…

(←) 煙の中でうごめくのは、なんと当屋当人ご本人。

(↑) 豆腐を切って串に刺すのも、当屋当人ご本人!




…なんだか、やけに人が少ないような…

初日で、平日だから?

よく分からないが、
とにかく当屋じいさんが一人で大変そうだったので、
「手伝いましょうか」というと、
「おー、やってくれ!」。

そこで、世帯持ちさんから豆腐をスライスする手順を教わり、
切った豆腐を串に刺す。
何度かそれを繰り返していると…

「女の人がしてはならない」と、彼方からお叱りの声が。

…ごめんなさい、知らなかったんです。

豆腐を焼くのは女性も加わっているが、
切ったり刺したりするのはご法度らしい。







豆腐焼きを見るのは、これで2度目。

火に焼かれていく大量の串刺し豆腐は、何度見ても壮観…







↑ こちらのお二人は、実に和やかな表情で、
筆者のお気に入り写真。







当屋じいさんも豆腐を焼く(写真左端)。

積極的だな〜…

その姿を見ながら、2年以上も前だが、彼が言っていた言葉を思い出した。

「当屋が楽しみだ、それくらいしか楽しみがないもの」と。

その、楽しみにしていた当屋のさまざまな行事が、
今、まさに、現在進行形でなされているのである。

きっと、ウズウズ・ワクワクしていて、
黙って見ていることなど出来ないんだろうなぁ…。

それに、並みの若者以上にお元気そうだもの。



お祭りで用いる食材は、
上記の豆腐をはじめ、とにかく量が多い!

ダンボールに入ったこの大量の納豆にも
驚かされた。

本当に使い切れるのだろうか…?



余計な心配は無用のようで、納豆は順調に減っていく。



お祭りでは
塩納豆にして食べる。

お燗にして、
徳利に残った酒を
少々加えるのが
美味しくなる
秘訣であるとのこと。

たしかに、ちょっと
まろやかになる感じ。




(←)こちらは酒のお燗を
 担当する御方。

 いつお客さんが来るかも
 分からないし、
 来た人皆が飲むわけでもない。

 適温でお出ししなければ
 ならないし、
 長く待たせるわけにもいかない。

 そんなわけで
 ずーっとここに座ったままなので、
 なんだかお気の毒である。

 しかしこのお顔を見ると、
 特にご不満はない様子。

 黙々と薬缶に酒を注ぎ、
 黙々と火にかけ、黙々と、飲む。

 お酒好きの人には
 適した職種かもしれない。








餅用の餡を作るお母さん達。こちらもまた、スゴイ量!







お客さんを接待するのも男性の役目。


…洗えども洗えども、
増え続ける食器と格闘しながら初日の夜は更けていき、

翌日も、その翌日も、雪。

当屋当人のご自宅でも、ついに屋根の雪降ろし。

広いので大変そう…








1月23日は「出来上がり」の日で、
この日で豆腐焼きは終了し(実際には翌日まで持ち越しとなった)、
餅をつき、そして午後から「大地あわせ」が始まる。



(↑)雪の中でも元気に遊ぶ子供たち。

(→)餅つきの第1ラウンド。
 餅を返す女性は四人の世帯持ちのお一人、いねさん。
 餅をつくのは笛役者の秋山篤司さん。がんばれ!



お二人の後ろでやさしく微笑んでいるのが、
篤司さんの父上で世帯持ちのお一人、嵩義さん。
(体半分、切れてしまってごめんなさい〜…)

「世帯持ち」とは、お祭りをとり仕切る重要な役目で、
筆者は今回長期滞在できたおかげで、
世帯持ちが如何に困難な役目であるか、実感した。

このお祭りは、やらねばならないことがてんこ盛りだが、
それらを熟知し、いつ、何を、誰がやるか、
綿密に計画し、実行する。

知識と経験、行動力と信頼のある人でなければ出来ない大役である。








ついた餅は当人宅に運ばれ、餡餅に。

予定としては、この日は豆腐焼きの最終日で、
多くの人が集まった。

(↓)多くの棒が飛び交い、声が飛び交う。



  



「大地あわせ」で集まる役者さんたち用の御膳の準備も万端(↑)。


そして、午後から大地あわせ。

既に1月16日に最初の大地あわせを行っているということで、
今回は2回目である。

まずは、2月1日に当屋で大地踏をおこなう遠藤絆(きずな)くん。







ピンと伸ばした腕をゆったりと
上下にしながら回転する様子が可愛い!
おじいちゃんにしっかり教えてもらったようで、良い出来!

次に、2月2日、神社で大地踏を行う釼持颯琉(そうる)くん。








絆くんより1つ年下の4歳。
いかめしい(?)おじさんたちを前にしながら
物怖じすることもなく、堂々と。







当屋爺さんからご褒美をもらう。

最後の予行演習は1月29日のさらい、祭り当日まで1週間あまり。

大地子たちよりも、
その親やおじいちゃん・おばあちゃんの心労が大変そう。





次のページでは、引き続き王祇祭前の様子をご紹介します。



作成日:2011年2月20日

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